あまり聞きなれない治療法ですが、元々は外科手術用の方法を刺青除去のために応用したものです。
ティシューエキスパンダーという特殊な風船のような器具を使って皮膚を引き伸ばし、伸びた部分を使って切除部分を覆うという方法です。
2回にわけて行い、一度目ではそのエキスパンダーを刺青の近くの皮膚に埋め込みます。このエキスパンダーは膨らむので、一定期間あけて再度通院しその度に少しずつふくらませて皮膚を引き伸ばします。
そして刺青の入った皮膚を除去し、伸ばした皮膚で切除した部分をおぎないます。
この方法は切除に向かない刺青の形や、植皮が不可能な場合に適しています。
- 切除の際に余分な皮膚を使うので傷口がきれいに仕上がる
- 刺青を切り取るので色に左右されない
- エキスパンダーを埋め込むので多少生活に支障が出る
- 切除部分には傷が残ってしまう
体に専用の器具を入れて一定期間生活をしなければならないので
最初は気になってしまうと思います。
平均して2回の通院ではずれるのでその期間は我慢が必要です。
治療の流れ
- 1、1回目の通院で風船上のエキスパンダーを刺青の近くの皮膚に埋め込みます。この時、麻酔をするので痛みはありません。
- 2、2回目の通院でエキスパンダーを取り出し、刺青を切除し、広がった皮膚を使って縫合します。他の皮膚を切り取る必要はありません。
- 3、患部を専用の軟膏を塗布した後にガーゼで固定する。
この3ステップで終わりです。
患部を濡らさないようにすれば当日からでもシャワー程度から可能です。
また、ガーゼの交換と軟膏の塗布はご自身でしなければいけないので忘れないように注意が必要です。
クリニック選びのポイント
エキスパンダーには衛生管理が不可欠です。
きちんとした衛生管理をしてくれるかどうかを事前に調べましょう。迅速な対応をしてくれるかどうかも選ぶポイントになります。対応の仕方はそのまま、術後のアフターケアなどにも関わってくるので重要です。
きちんと下調べをして後悔しない刺青除去を行いましょう。